令和3年度は4回のイニシアチブ会議を開催し、山岳科学センターの重要な案件である以下の3件について議論を行なった。
1 MSCの大型予算獲得のためのセンター内機能強化予算配布課題
大型予算獲得のために以下の3課題についてセンターから研究費を支援することを決定した。
(1)山岳県・長野県における野生動物・外来生物の集団動態評価および管理のための研究基盤整備 ~遺伝解析から農村研究までPart III~(代表:津田吉晃、配分額85万円)
(2)流域内の多様な立地における土砂管理に向けた土砂動態のプロセス解明(代表:山川陽介、配分額85万円)
(3)草原の生態系サービス評価:エコ・ブランディングによる草原復活シナリオ(代表:田中健太、配分額90万円)
その他、個別研究課題として4課題について20-30万円の支援を行うことを決定した。
2 MSC研究部部門の見直し
MSCではこれまで3つの研究部門(山理解、山管理、山活用)を配置し、各教員がいくつかの研究部門に配属して研究を行って成果を上げてきた。しかし、得られた研究成果が本人が所属する研究部門には馴染まないなどの問題が生じてきていた。そのため各研究部門の今後のあり方について議論を行った。その結果、3つの研究部門(山理解部門・山管理部門・山活用部門)は、部門ではなく目標とすることとした。また各教員の部門への所属はなくし、得られた成果は3つの部門の近いところに上げていくこととした。
3 MSCシンポジウムの決定
本年度は、大型予算獲得のための連携強化などの目的で、重点課題「草原の生態系サービス評価:エコ・ブランディングによる草原復活シナリオ」をテーマに長野県でコロナ禍の状況が許せば対面でシンポジウムを実施することとした。次年度以降もMSC重点課題のどれかをテーマとしてシンポジウムを実施する可能性があることとした。