6-4.筑波実験林

(1)場所と施設の概要

 

(2)メンバー

 

(3)ステーションの方向性と抱負

 

(4)今年度の活動概要

2025年度も身近な里山的な学内緑地である立地条件・環境という長所を活用して、学内研究フィールド・実験圃場,教育・社会貢献の場としての役割を果たした。

研究

2025年度もスギ産地別試験地において、MSC教員、東大・神戸大等の他大学教員・学生等により、樹木の成長・形質、産地ごとの生存率の違いについて継続調査がなされ、多くの成果が得られた。また、タイムラプスカメラシステムを用いたリュウゼツランの開花フェノロジー観察を実施した。さらに、ダニ類の捕食―被食の共進化・社会性・系統地理、ショウジョウバエの季節的消長、希少草本ハナハタザオの生育地間の形態の比較研究、常緑樹葉圏担子菌類の多様性調査等が行われた。

 

教育

生物資源学類を主とした1年生向けの専門基礎科目 「生物資源フィールド学実習」、2年生向けの専門科目Ⅰ「生物資源生産科学実習Ⅰ・Ⅱ」等、3年生向けの専門科目Ⅱ「農林生物学実験・森林育成学実験」・「森林植物学」・「森林水文・砂防学実習」等が実施された。加えて、生物学類「植物系統分類学実験Ⅰ」等が開催された。大学院の授業にも活用され山岳科学学位プログラム「里山管理実習」、教育学学位プログラム「生物学教育実験」等が実施された。

 

社会貢献

大学附属病院と共同で実施しているリワークデイケアを実施したのに加え、中学生を対象とした「夏休み自由研究お助け隊」や高校生を対象とした施設見学を開催した。

 

施設・フィールド管理

IoTを活用した植物見本園のDX化を推進するために植物見本園の約250種の樹木・草本のうち、40種類分の解説文と画像をQRガイドに掲載、種名や解説文について英語翻訳と花ペディア(Web植物辞典)との連携を行なった。具体的には、来園者が看板や樹名板のQRコードを読み込むことで該当樹種の解説文を読むことができ、別の季節の花や実の画像を見る等の発展的学習ができる。また、データベースへのアクセス分析することで、年間を通じて来園者の利用状況を把握する。さらにデータベースを多言語に対応することで、大学施設の国際化推進にも貢献することが期待される。

筑波実験林は至る所で施設の老朽化が目立っており、2025年度はこれらの更新を行うことで教育研究活動に支障がない状態を目指した。具体的には、老朽化していたベンチ1台、管理棟内で故障していたフリーザー1台、ガラス室・潅水施設の故障個所を更新・修繕した。一方で、兵太郎池周辺のフェンスや園内通路の破損個所などには対処できておらず、順次修繕をする必要がある。

第3圃場は、これまで桜給食センターの敷地内を通過して作業車両の進入ができるようになっていた。しかし、2025年の給食センターの改修工事の完了によって進入路が閉鎖されてしまったため、作業車両が入ることができない状態になっており、圃場内の環境整備ができない状況が続いている。そこで新たに進入路を作ることで課題解決を図ることができるか議論した結果、県道側からの進入路を新設する方向で検討することになった。今後は土浦土木事務所と調整し、道路の切り下げ工事に向けた調整を行う予定である。

関東地方の二次林では樹木の高齢化だけでなく、病害虫による樹木の衰弱が目立っており、近年は樹木の倒木などがニュースで取り上げられている。筑波実験林の樹木もまた同様に衰弱が目立っており、とくに近年はカシノナガキクイムシによる食害が顕著である。そこでカシノナガキクイムシのトラップによる防除を実施した。特定外来種アライグマの捕獲も継続し、成獣雌1個体の捕獲を記録したが、わなが故障していたため逃亡した。植物見本園における見学者・利用者の利便性・安全性の向上を図るため、適宜、草刈り・枝打ち・不用木の伐倒を行った。とくに7/1と9/18には突風による樹木の破損被害があり、緊急作業によって危険個所の排除を行った。

 

トピック

l  植物見本園において宮内庁による動画撮影が行われた。

 

(5)施設利用実績

(5-1)施設利用者数

概要と詳細はこちら:「4-3. ステーション利用実績」

 

(5-2)施設を利用した実習

計35実習(公開実習:1、受託実習:15、その他:19) 詳細はこちら

 

実習例

l 植物系統分類学実験Ⅰ 生物学類(4/17)

l ファーストイヤーセミナー 生物学類(4/22)

l 森林植物学 生物資源学類(4/23~7/31)

l 生物資源生産科学実習Ⅰ 生物資源学類 (4/24,5/8)

l 生物資源フィールド学実習 生物資源学類(5/12,5/19,6/16,6/23)

l 農林生物学実験/森林育成学実験 生物資源学類

(5/15農林生物学実験,    12/11, 12/18農林生物学実験/森林育成学実験)

l 専門語学(英語)Ⅰ 生物資源学類(5/27,10/14,11/11)

l 生物学教育実験 教育学学位プログラム(6/4,6/25)

l 魅力ある理科教員になるための生物・地学実験 大学院共通科目(7/17)

l 森林水文・砂防学実習 生物資源学類 公開実習 (7/28)

l 生物学類クラスセミナー 生物学類(10/8,10/15)

l 植物寄生菌学実験 生物資源学類(10/8)

l 生物資源生産科学実習Ⅱ 生物資源学類(11/13, 11/20)

l Vegetation Ecology 生物資源学類 英語プログラム科目(1/19)

l 里山管理実習 山岳科学学位プログラム/自然保護寄付講座(2/1~2/2)
 

(5-3)施設を利用した研究

業績

区分1

区分2

査読有

査読無

計

論文(MSC教職員の内数)

学術雑誌

11(11)

0(0)

11(11)

紀要等

2(2)

0(0)

2(2)

解説その他

5(0)

0(0)

5(0)

 

 

 

 

計

18(13)

0(0)

18(13)

著書(MSC教職員の内数)

 

0(0)

学会発表(MSC教職員の内数)

国際会議

 

 

2(2)

国内会議

 

 

36(31)

計

 

 

38(33)

一般講演等*

 

0

その他の活動*

 

0

*MSC教職員のみ

詳細はこちら:「8.MSC教員業績リスト」

「9.ステーション利用による研究業績リスト(MSC教員外)」

 

研究テーマ
MSC教職員・学生

l 小倉 大知(院生)低温処理による花茎形成に関する植栽実験

l 相原 隆貴(研究員)日本のダケカンバ集団の形質と遺伝的な特性

l 荒井孔文(学生)スゴモリハダニ類をめぐるカブリダニ類の種間関係について

l 新藤 啓太(院生)スモゴリハダニ属における社会性と巣内衛生行動について

l 齊藤 温大(院生)ススキスゴモリハダニ種群における生殖的隔離の強化

l 田原 真夢(院生)居候は捕食者:社会性ハダニにおける対捕食者戦略

l 田ケ原 将己(院生)筑波大学構内におけるウスバカゲロウ科の分布、主構成と種間競争

l 奈佐原 顕郎(教員)植生フェノロジー長期変動観察のためのタイムラプスカメラシステムの運用

l 藤田翔子(院生)リターバック作成におけるチャノキの葉採取

l 安富圭吾(院生)クモ網に捕集される菌類相の解明

 

学内利用

l ショウジョウバエの季節消長(生物学類・学生)

l サワラ、ビャクシン類およびウラジロノキ、カマツカ等のバラ科植物上でのGymnosporangium属菌(さび病菌)の発生調査と試料の採取(生命環境系・研究員)

l Bee hotelを用いた筒住性ハチ類の多様性と季節変動の解明(生命環境系・教員)

l  三宅島での鳥類を対象としたカメラトラップ調査のための予備的実験(生物学類・学生)

l 筑波山地域における外来ヌマガエルの音声録音調査のための予備的実験(生物学類学生の卒業研究)

l オニグルミの葉を利用するエゾスズメの成長調査(生命環境系・教員)

 

学外利用

l 炭素分配および水利用戦略の視点から明らかにする 天然スギ昨日形質の地理変異(神戸大学・院生)

 

(5-4)社会貢献活動

l 附属病院リワークデイケア実習/きのこの植菌(2025年4月10日)

l 附属病院リワークデイケア実習/きのこの植菌(2025年5月22日)

l 夏休み自由研究お助け隊2025(2025年8月2日)

l 附属病院リワークデイケア実習/生垣の刈込(2025年8月7日)

l 附属病院リワークデイケア実習/見本園整備(2025年9月4日)

l 附属病院リワークデイケア実習/見本園整備(2025年10月2日)

l 筑波大学附属坂戸高等学校「施設見学」(2025年10月21日)

l 群馬県立太田東高等学校「施設見学」(2025年10月24日)

l 附属病院リワークデイケア実習/シモツケ刈り取り(2025年12月4日)

l 附属病院リワークデイケア実習/圃場管理(樹木伐倒と枝打ち)(2026年1月8日)

l 附属病院リワークデイケア実習/きのこの植菌、見本園整備(2026年2月5日)

概要と詳細はこちら:「4-4.社会貢献活動実績」

 

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