構成員とその指導学生諸氏による活動概要は以下のとおりである。山活用目標に対して、多分野で数多くの研究成果を挙げることができた。
これまでの研究成果を活用して、日本における国産材時代に向けた大径材利用、林業成長産業化、木材輸出の拡大、国際情勢の変化に伴う国内木材価格の動向、「緑の雇用」事業の展開過程と今後の課題、SNS時代の外来魚研究、カバノキ属樹種の大陸スケールでみる過去~将来の進化史、長野県の野生動物保護管理等に関する講演を公開シンポジウム等で行った。また、コロナ禍における筑波大学の学類教育に関して、森林・林業分野で国内最長の歴史を有する月刊誌に紹介を行った。
まず、日本の伝統的な森林景観のコミュニティベースの管理に向けて、象徴的な山桜が提供する生態系サービスに対する地域の認識の解明を行った。また、長野県浅間温泉における共同浴場の利用変化とその要因、安曇野市穂高地区における湧水を水源としたわさび田水路網と維持管理の地域的特質、瀬戸内国際芸術祭2022を事例にしたアートイベントを通じた地域活性化が住民に与えた影響、子育て世帯の居住歴と社会関係に着目した香川県土庄町における子育て世帯のインフォーマル・サポートの受容に関する調査研究を行った。さらに、インドヒマラヤのバンパンチャヤットを事例に参加型森林管理の参加の程度と森林管理との関係の分析を行った。
まず、初期の森林経営管理制度における成果と課題、森林経営管理制度における自治体広域連携の役割、及び1990年代以降の経営方針の転換に着目して横浜市有道志水源林における事業展開と課題に関する分析を行った。また、保安林指定と林業経営との関係やカシ材の用材利用の実態、自伐(型)林業に関する調査研究を継続して行った。
さらに、非定常時系列に対応した木材需給分析と日本におけるその展開方向をレビューすると共に、日本におけるスギ製材用丸太の需要モデルの推定を行った。また、中国の森林動態に対する社会経済要因の短期的および長期的影響を定量的に明らかにした。この研究により日本森林学会誌論文賞を受賞した。
世界遺産登録とオーバーツーリズムとの関係や、小豆島醤の郷を事例にした離島における観光資源化の展開と特性、小豆島におけるオリーブ産業の存続要因、小豆島における宗教ツーリズムの変容と巡礼者の経験の特徴に関する分析を行った。
現代のFRP和弓に関するエラスティカ理論の逆モデリングアプローチによる設計・施工、2-メチルアントラキノンによる予備加水分解ソーダ調理によるPhyllostachys pubescens茎からの溶解性パルプの開発を行った。また、国内における製材歩留まりと製材用素材価格との関係に関する分析を行った。
多型担子菌類シロキクラゲの2属(Sirobasidium>とSirotrema)の分類学的研究を進めると共に、Myconymphaea yatsukahoi(キクセラ目)がイシムカデの糞生菌であることの解明を行った。
査読有 | 査読無 | 計 | ||
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論文 | 学術雑誌 | 14 | 0 | 14 |
紀要等 | 0 | 7 | 7 | |
解説その他 | 0 | 8 | 8 | |
計 | 14 | 15 | 29 | |
著書 | 7 | |||
学会発表 | 国際会議 | 2 | ||
国内会議 | 24 | |||
計 | 26 | |||
一般講演等 | 7 | |||
その他の活動 | 7 |
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