2024年度は,新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行して2年が経ち、野外研究活動がコロナ禍以前の状況にほぼ戻った感がある。構成員とその指導学生院生諸氏の活動概要は以下のとおりである。以下、項目ごとの活動概要を簡潔に示す。
森林管理と利用に関する取り組みでは、森林施業における基礎情報と鳥獣虫害対策の最適解を目指した森林管理に研究が行われた。
· 自伐型林業による集落営林の担手形成の研究がなされた。静岡県と群馬県内で集落営林に取り組む自伐・自伐型林業者への一斉調査と聞き取り調査を基に、それらの組織化の過程と存在形態を明らかにした。
· 菅平高原実験所と八ヶ岳演習林で長期間観測されてきた気象データを整理して、データ・アーカイブを公開した。また、生物季節長期定点観測カメラを、菅平高原実験所、八ヶ岳演習林、筑波実験林に設置し、観測サイト間でのネットワーク形成を行なった。
· 山岳県・長野県における野生動物・外来生物の集団動態評価および管理のための研究基盤整備を行なった。ここでは、主に森林での獣害で最も緊迫した問題であるシカ害の実態を広域での取り組みを実施した。
· 急峻な山岳域で頻発する土砂災害への取り組みに関する研究が行われた。ここでは、山地河川における洪水のタイミングが地形依存ではなく、流域の大きさによって規定されることを解明した研究(プレスリリースあり)と、令和医6年能登半島地震の周波を解析し、被害のメカニズムを明らかにした研究(プレスリリースあり)、そして浅間山の天明噴火後に形成されたエリアの生態系発達を観測するサイト構築を行なった。
呉羽が山岳域でのツーリズムに関連する研究を進め、学会発表を行った。日本地理学会で日本の持続的観光の地域的条件に関するシンポジウムを主催し、その中でインバウンドツーリズムの進展とスキーリゾートの持続性に関して報告した。また長野県白馬村の別荘地で生じている外国人向けの宿泊施設の大量立地に関して分析結果を発表した。
区分1 |
区分2 |
査読有 |
査読無 |
計 |
論文 |
学術雑誌 |
16 |
1 |
17 |
紀要等 |
0 |
1 |
1 |
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解説その他 |
0 |
0 |
0 |
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計 |
16 |
2 |
18 |
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著書 |
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4 |
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学会発表 |
国際会議 |
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3 |
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国内会議 |
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41 |
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計 |
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44 |
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一般講演等 |
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5 |
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その他の活動 |
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0 |
詳細はこちら:「8.MSC教員業績リスト」