６－５．技術職員活動

（１）メンバー

（２）令和3年度の活動概要

今年一年をふりかえって

井川演習林

井川演習林では南アルプス地域の特性を生かした砂防、水文、生態学の調査研究を実施していくとともに、それらの教育、研究活動を受け入れている。しかし、昨年度に引き続き、新型コロナ感染症の影響を受け、実習については中止となり、利用者の受け入れについては、新型コロナウィルス感染症対策を施したうえで制限付きの受け入れとなった。
通常業務として総合気象観測や水文観測施設の維持管理等の観測ステーション整備のほか、演習林の森林管理については、計画通りに実施されており大きな問題はなかった。
また、静岡県からの受託調査として南アルプス高山地域での調査業務や、サンケイ化学株式会社と共同研究の形で忌避剤の効果試験を井川演習林内で実施した。
井川演習林では、これまで静岡県と連携した調査等を実施してきた。そのような経緯もあり、さらなる関係強化のために筑波大学山岳科学センターと静岡県の間で連携協定が締結された。

八ヶ岳演習林

今年度も、コロナ感染防止対策を行ったうえでの活動であった。実習の多くは中止、もしくは宿泊利用者数の制限を設けての受け入れ状況は続いた。コロナ禍以前より、実習以外も含め利用者延べ数は少ないものの、コロナ禍においても、現地調査を行わないといけないコアな利用は一定件数あった。また、補助の必要なものは、技術職員が対応した。
川上演習林の森林経営計画は、5年目の節目を迎えた。この5年間で更新伐１区の伐採、地拵え、カラマツの植林、下刈を実施し、今年度は下刈施業を行った。この5年の計画には考慮しなかったが、植林後のカラマツのシカによる食被害が目立ち始め、昨年12月前半に調査したところ平均７％の被害があった。次期5年の計画に向けて、次年度１年をかけ、獣害対策を含め森林経営計画の練り直しを図る予定である。
八ヶ岳・川上両演習林の定点撮影を隔週で行って、SNSで発信を続けている。
管理棟には、動植物の標本室を設け、主要な標本について整理を終えた。次年度以降、更に標本室の充実を図る。

筑波実験林

里山関連のステーションとして教育研究に一層活用されることを目標に整備を進めている。人数制限を設けるなど新型コロナ感染症への感染対策を講じることで例年通りとはいかないもののほぼ予定通り授業や実習を実施することができた。昨年度に植物見本園でカシノナガキクイムシの発生が確認されたため、拡散させないための措置として昆虫トラップによる防除と調査を行った。また、ナラ枯れによって枯死した樹木は伐採し、粉砕処理や燻蒸処理を行った。他には施設部の要請によりシダレザクラの接ぎ木を実施し苗木の養生を行った。また、ここ数年実験林内にアライグマの生息が確認されているため、自動撮影カメラによる哺乳類調査と罠によるアライグマ防除を継続して実施した。通常業務に加えて業務が多様になり業務量が増加しているので適正な業務量になるよう調整していく。

菅平高原実験所

コロナ感染症対策の見直しにより、宿泊可能人数を16名から20名に増やすことができた。人数が増えたことにより、宿泊後の清掃に必要な時間は増したが、より多くの学生を受け入れることができるようになった。
手探り状態で開始した動画公開は好調である。特に市民向け講座等の動画が良く見られている。編集作業にはそれなりの時間が必要となるが、今後も継続していく。
以前からの懸案事項の一つであったサーバは、関係者の協力により学術情報メディアセンターのレンタルサーバに移行することができた。移行後もトラブルなく運用できている。今後は広報委員会と協力し、旧ページの移行を進めてく。また施設内のネットワーク機器も更新時期を迎えつつあるため、適宜更新しく予定。

（３）今年👀だった取り組み

井川演習林

井川演習林では技術職員が主体となり、静岡県と連携してニホンジカ対策の調査研究を実施してきた。令和3年度より南アルプス高山地域の食害地での直接的な試験捕獲として、これまでよりもさらに踏み込んだ調査を実施した。

（４）業務内容

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