2.MSCのこの1年

昨年度に引き続き研究成果を活発にプレスリリースした。職員・学生の受賞が相次ぎ、特に津村センター長は両陛下の御臨席のもとで「みどりの学術賞」を授与された。大型外部予算の獲得に成功し、今後3年間の研究活動の活性化が期待される。イベントも活発に行われ、メディア掲載も多数あった。詳しくは5-6. 広報活動実績をご覧ください。


研究成果のプレスリリース

プレスリリースに力を入れて大幅に増えた前年度は16件であったのに対して2022年度は17件で、引き続き研究成果の発信が活発にできている。特に注目されたプレスリリースは下記のものだった(プレスリリースページを紹介したFacebook投稿のリーチ数に基づく)。

  1. 「地球温暖化で山岳のコケが減少する恐れがある」(田中准教授、金井技術専門職員、正木大祐技術職員ら、リーチ数256)
  2. 千葉県房総半島東岸で採集された東限記録のトビハゼ(リーチ数191)
  3. 川や池の水を汲むだけで生息する水生昆虫相が判る時代に大きく前進! 世界的に希求されてきた昆虫類のDNAバーコーディング解析における汎用性遺伝マーカーを開発(リーチ数175)
  4. “世界初” 環境 DNA ビッグデータが生物多様性を見える化! 生き物の天気図を示すオープンデータ「ANEMONE DB(アネモネデータベース)」の運用開始(リーチ数167)
  5. シミ類の中腸は「卵黄細胞由来」〜昆虫類の大繁栄につながる中腸形成様式の変更〜(リーチ数163)

その他のプレスリリースはこちらをご覧ください。


受賞

教員

  1. 奥脇亮助教がアメリカ地球物理学連合(AGU)優秀査読者賞を受賞
  2. 井波明宏技術専門職員が学術貢献賞を受賞
  3. 令和4年度中部森林技術交流発表会で学生、教員らが表彰
  4. 町田龍一郎客員研究員のチームがArthropod Systematics&Phylogenyの発表論文数で2位に
  5. 令和4年度森林・林業技術等交流発表会で津田吉晃准教授が特別賞を受賞
  6. 奥脇亮助教(生命環境系)が「2022年度日本地震学会若手学術奨励賞」を受賞
  7. 奥脇亮助教が令和4年度若手教員奨励賞(筑波大学)を受賞

学生

  1. 小井戸凛々子さんが特別賞を受賞
  2. 菅平菌学研究室の学生らが日本菌学会第66回大会にて受賞

予算獲得

当センターの三つの重点課題の一つを下敷きにして、大型予算の獲得に成功し、2023年度から3年間実施される。重点課題等の研究活動の活発化が期待される。

環境研究総合推進費・委託費(問題対応型) 「歴史が生み出す二次的自然のホットスポット:環境価値と保全効果の「見える化」」、代表:田中 健太 准教授、課題番号:4-2305 体系的番号:JPMEERF20234005、実施年度 2024~2026年

その他の外部研究資金活動実績はこちらから


反響の大きかったニュース

反響の多かったニュースを挙げます(フェイスブックページのリーチ数による、複数発信の場合は合計)。

[イベント]

[自然の便り]


コロナ禍の教育

菅平高原実験所の宿泊施設では、感染対策として2~8人部屋を個室利用としていたため、以前の40名以上の宿泊定員が2020年度には13名まで減少していた。2021年度に学内予算を獲得して部屋の仕切りや換気設備などの施設改修を行い宿泊定員を20名まで増やし、2022年度には施設整備を続けて宿泊定員を4名にまでことができた。コロナ禍の3年間の間、MSCのステーションで行っているいくつかの実習で延期、部分中止、中止などの措置が必要となったものの、大部分の野外実習を実施することができた。徹底的に感染対策に気を配りながら、全国的にみても極めて多くの野外実習を開催し、宿泊を伴う研究・教育利用を受け入れた。

Back to Top Page