山理解
山理解領域の紹介
山理解領域では、山岳地域の自然環境と、過去から現在、将来にわたるその変遷を生物科学と地球科学の分野を軸に理解を深める活動をしています。現在の山岳地域の自然環境は、気候変動や生物多様性など多くの環境問題に晒されています。この領域では、これらの環境問題の解決や人間と自然の持続的な共生を目指した教育研究に取り組んでいます。
気候変動に関する課題
ブナ林における調査風景
気候変動に関する課題では、森林の二酸化炭素固定量とその循環、国内外の永久凍土の融解や土壌浸食、山地源流域における水資源・水環境など幅広い分野の課題に取り組んでいます。
これらの課題を通して、気候と山岳環境の関係の理解や管理手法に対する有益な知見の提供をしていきたいと考えています。
生物多様性に関する課題
また、生物多様性の面からは、アジア地域の樹木の遺伝的多様性や、植物−送粉者−微生物の複合送粉共生システムの解明、様々な環境で生きる菌類の系統分類学や地衣類の群集生態学・種生態学的な理解の促進、昆虫の系統的進化と多様性についての新たな知見の提供などを通して基礎的学問の理解とその発展に貢献しています。
ヒゲカビ(ケカビ門)の胞子嚢胞子の発芽
ヒゲカビ(ケカビ門)の胞子嚢と胞子嚢胞子
オルフェラ属の一種(トリモチカビ門、カワゲラ目の腸内菌)
ハクテンゴケ(地衣化した子嚢菌門)
メチニコビア属(子嚢菌門コウボキン綱)の出芽細胞
コアカミゴケ(地衣化した子嚢菌門)
コアカミゴケ(地衣化した子嚢菌門)
シロキツネノサカズキ(子嚢菌門)
ロパロミケス・エレガンス(トリモチカビ門、線虫捕食菌)