菅平高原実験所の研究・計画

2024年度研究課題一覧

随時更新しています。

研究課題名(受付順)概要研究代表者・所属実施期間
1. 昆虫類の比較発生学的研究昆虫群を比較発生学の観点から検討し、昆虫類の高次系統、グラウンドプランの構築を目指す。町田 龍一郎
筑波大学生命環境系(菅平高原実験所)
2024.4.1~2025.3.31
2. 菅平高原地域の菌類調査日本列島の中央部の長野県菅平高原に分布する菌類を調査し、日本の菌類の種多様性の解明ためのデータを収集する。マツカサタケの発生する地点で、環境調査や松毬と土壌の採取をおこなう。根田 仁2024.4.26~2024.4.28
3. 森林におけるツル植物の純一次生産量への貢献森林におけるつる植物が、森林全体の物質生産にどのような影響を与えているのかを明らかにする。谷岡 庸介
筑波大学
2024.4.1~2025.3.31
4. 森林におけるツル植物の分布の研究森林におけるツル植物が、幼樹から成木になるまでの間にどのように成長し、周りの環境の影響を受けているのかを明らかにする。鈴木 元康
筑波大学山岳科学学位プログラム
2024.4.18~2025.3.31
5. 降積雪を中心とした気象測器の設置環境と測定値の関係に関するデータ収集と調査既存の気象観測に含まれる測定値に対する観測点周辺環境の影響を評価するための基礎資料の収集西森 基貴
農研機構・農業環境研究部門
2024.4.1~2025.3.31
6. クリタケ属菌の分類学的研究クリタケ属菌のニガクリタケは、日本では従来 Hypholoma fasciculare の学名が与えられていたが、近年の研究により、形態的にも遺伝的にも類似する Hypholoma subviride も日本に分布することが判明した。本研究では、両種の単相培養株を確立し、交配試験を行うことにより、生殖隔離が生じているかどうか試験することを目的としている。升本 宙
信州大学農学部
2024.4.27~2025.3.31
7. 山岳遺伝資源管理指導教員である津田吉晃准教授と研究打合せを行うIan E Neville
筑波大学山岳科学学位プログラム
2024.4.8~2024.4.12
8. ➀植生再生過程における植物-送粉者、植物-植物性昆虫ネットワークの変化
➁花を利用する捕食者と虫媒植物の関係
➀本研究では、歴史の異なる草原(新草原・古草原)の送粉・植食ネットワークの状態を比較し、以下の予測を検証する。新草原は、古草原に比べ、(1)送粉者および植食性昆虫の多様性は低くジェネラリスト化する。また、新草原では、(2)造成時期が古い場所ほど、虫媒植物の種・機能的多様性が高くなり、ネットワークはよりスペシャリスト化している。
➁菅平高原実験所およびスキー場内でのクモ類の調査を行うことで
1)クモの分類群や形質特性によって狩場とする植物の花形質及び利用場所が異なる
以上の仮説を検証することを目的とする。
平山 楽
神戸大学人間発達環境学研究科
2024.4.15~2024.10.31
9. 一般市民との協働による標本庫APG体系移行と教材用菌類標本整備及び青少年の参加促進に向けた手法開発菅平高原実験所標本庫の再整備を市民と協働で進めるとともに、子供たちが参加できる機会を設け、標本庫を中心とした幅広い活動を展開する。(2024年度笹川科学研究助成)山中 史江
筑波大学生命環境系技術室(菅平高原実験所)
2024.4.1~2025.3.31
10. 昆虫(無脊椎動物)嗜好性線虫の分類と多様性昆虫(無脊椎動物)嗜好性線虫の分類と多様性、生態的関係を基礎研究として調査する。また、この過程で得られた特殊な生理、生態的特徴を持つ種類に関しては、モデル(研究材料)として、他の研究分野への応用を行う。神崎 菜摘
森林総合研究所関西支所
2024.5.1~2025.3.31
11. 菅平盆地で形成される接地逆転層「冷気湖」形成時に、気温と風の分布や変動で見られる特徴的な大気現象の解明盆地底と菅平高原実験所との気温の差から求めた大気安定度指標を用いて、気温と風の変動の特徴を明らかにする。また、この大気安定度は、夜間冷却の強さと大気中の物質輸送過程に関係することから、ここで求めた大気安定度の指標を用いて、気温と風の変動から、盆地内の夜間冷却と夜間の気温形成のメカニズムと安定層内における熱やエネルギーと物質輸送過程に関する知見を得る。これらから、菅平盆地で見られる特徴的な気象現象を説明する。鳥谷 均
NPO法人圃場診断システム推進機構
2024.4.1~2025.3.31
12. Hymenoscyphus fraxineus の子嚢胞子接種によるトネリコ類の抵抗性評価セイヨウトネリコ、ホソバトネリコ等の外国産トネリコ類の H. fraxineus 子嚢胞子感染に対する抵抗性を評価する。山岡 裕一
筑波大学生命環境系
2024.4.1~2025.3.31
13. ツヤヒラタハバチの発生学的研究広腰亜目原始系統群のナギナタハバチ科、ヒラタハバチ科の胚発生過程を明らかにし、先行研究と比較して膜翅目および完全変態類のグラウンドプランの再構築をする。山本 鷹之
愛媛大学理工学研究科
2024.4.11~2025.3.31
14. 日本産カエデ属樹種における性表現と繁殖投資との関係雌雄異株植物は、「花粉制限が起きやすい」「雄株が種子散布に貢献しない」という不利を抱えています。不利を補うための要因として「花数や種子数が多い」「種子サイズが大きい」という仮説があります。本研究では先述の仮説を確かめるために、カエデ属の雌雄異株樹種と両性樹種の間で、花数、種子数、種子サイズを比較し、性表現と繁殖特性の関係を調べます。加藤 拓磨
大阪公立大学大学院理学研究科生物学専攻
2024.5.1~2024.12.31
15. 交通騒音が鳥類相及び生物群集に及ぼす影響について人間活動に伴う交通騒音の増加は、道路周辺の動物に悪影響を及ぼす。先行研究では森林生の鳥類と草原性の鳥類のそれぞれで出現個体数等への悪影響が報告されているが、植生間で交通騒音による影響を検証した例は少ない。また、 交通騒音によって鳥類の個体数が減少することで、鳥類の餌動物である昆虫類の個体数もまた変化する可能性がある。そこで、交通騒音を生息地内で再生することで、交通騒音の強弱や植生の違いが生物群集にどのような影響を及ぼすかを明らかにする。本研究で得られる知見は生物多様性の保全への貢献が期待される。鈴木 龍晟
筑波大学生物学学位プログラム
2024.4.15~2025.3.31
16. 両生類の卵塊に共生する緑藻の研究両生類の卵塊に共生する緑藻について、系統分類学的研究を行うこと成田 紗由美
筑波大学生命環境群生物学類
2024.4.22