フィールド施設

演習林の安全対策

筑波大学演習林における新たな安全対策(2011年4月)

 筑波大学農林技術センター演習林部門では旧来より独自に 安全管理マニュアル(旧版pdf, 29kb) を作成して事故防止に努めてきましたが、残念なことに現場では必ずしも徹底せず、平成23年(2011年)2月に井川演習林において技術職員の殉死という重大な事故を起こしてしまいました。
 演習林部門では、今回の事故を深く反省し、具体的で実効性のある安全対策に取り組み始めています。3か所に勤務先が別れている演習林教職員間でメーリングリストなどを使って予備的な議論をした上で平成23年4月4日に全教職員9名が筑波地区に集まって3時間あまりにわたって具体的な安全対策について議論し、以下のような方針(骨子)を決めました。

  1. 野外業務を行うにあたっては業務内容や危険性、安全装備、連絡受信者、初動開始時刻などについて事務所待機者と確認した上で「野外業務予定表」を提出する。
  2. 車両に戻った時点で連絡受信者に必ず連絡する。連絡受信者は連絡がないまま初動開始時刻になれば緊急時連絡網に従って関係者に連絡する。
  3. 山岳地を利用する学生実習では必ず演習林教職員が安全講習を行う。
  4. 演習林部門に教員1名と技術職員1名からなる安全管理担当者を置き、各演習林の安全対策の点検や訓練・研修の企画、情報の収集管理にあたる。

このウェブページの目的と今後の取り組み

 この安全対策のページは私たちの取り組みを外に向かって発信するとともに、私たち自身と利用者の利便性を向上することによって安全対策確保に寄与することを目的としています。
 今回の指針は野外業務に限定したものとしましたが、今後、機械操作時の安全対策などについても指針を作成するとともに、事故や事故寸前の事例(いわゆるヒヤリハット)についても積極的にここで公表していきます。
 失われた命は戻りません。しかしこれから私たちができることは同じ過ちを繰り返さないことです。演習林における作業や調査研究には一定の危険が伴います。演習林教職員一同がそのことを認識し、必要な安全対策に真剣に取り組む決意ですので、ご支援とご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

(2011年5月17日 演習林総括)