杉山技術専門職員が第21回森林管理技術賞技術貢献賞を受賞!

2019年9月19日に行われた令和元年度全国大学演習林協議会秋季総会にて、八ヶ岳・川上演習林の杉山昌典技術専門職員が第21回森林管理技術賞の技術貢献賞を受賞しました。

全国大学演習林協議会では全国27大学の演習林における技術職員を対象に、教育研究の支援や演習林の維持管理への貢献を評価するための表彰制度を制定しています。 今回、杉山さんは「森林管理における小型哺乳類の観察技術開発と保護管理」というテーマで、ヤマネをはじめとした樹上性小型哺乳類の生態を調査するため従来の鳥の巣箱と比べ小型・軽量デザインの巣箱で、さらにヤマネだけでなくヒメネズミや鳥類も巣として利用可能な、名付けて「ヤマネのお宿」の開発が主たる成果として取り上げられました。 今回はその様子をお知らせ致します。

今回のホストである、九州大学福岡演習林です。 当日は、秋の涼しい風と晴天もあってか、福岡演習林の歴史ある佇まいに感服しました。

蛇足ですが、演習林の野外トイレや靴洗い場などもおしゃれなデザインで、空間の使い方がよかったです。

総会終了後の懇親会での恒例スピーチでは、杉山さんの実演販売のようなトークに会場は笑いに包まれ効果的なアピールができておりました。 写真は、ヤマネのお宿の中に動物がいるかいないかを判断するため、サーモカメラを使う様子を再現中。 なお、前記しましたが巣箱はさまざまな小動物が訪れますが、ヤマネ専用とする場合には巣穴直径を25 mmとすることで、より突き詰めた生態調査を行うことができるようです。 環境教育などで使う場合は、範囲を狭めず巣穴径を30 mmにしておくと何かしら動物が入る可能性が高いので向いているでしょう。 因みに、今回は特別功労賞2名、技術貢献賞3名、学術貢献賞2名の方が受賞されましたが、その中でも一際目立っていたのはもちろん杉山さんでした!

なお、筑波大学からの参加者は右から演習林総括の津村教授、八ヶ岳・川上演習林の杉山技術専門職員、井川演習林の大澤助教でした。

翌日の現地見学会では、篠栗町の推奨する若杉山森林セラピーロードにて多くのスギ・ヒノキの巨木を見て癒されました。 この写真は、大和の大杉と呼ばれる樹齢500年以上、幹周り約16 m、樹高40 mのシンボル的な木です。

午後は、九州大学と篠栗町が共同で管理し、一般開放している九州大学篠栗の森に移動して、視察を行いました。 この池を一周するようにさまざまな樹木の植わる散策路があり、また水辺には鳥も多く集まる雰囲気の良い森でした。

ここは、水に浸った沼杉(ラクウショウ)とその水面が幻想的で美しいことからインスタ映えスポットとして有名になり、多くの観光客が来たそうです。 当日はあいにく池の水位が低く、水面から顔をだす気根は見れず。。。またこなければ! 最後となりますが、杉山さんおめでとうございました!
(大澤)