武藤将道さんが日本昆虫学会優秀ポスター賞を受賞

2019年9月14日~16日、弘前大学文京町キャンパス(青森県弘前市)において日本昆虫学会第79回大会が開催され、筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所の武藤将道さん(日本学術振興会特別研究員PD)が2019年度優秀ポスター賞を受賞しました。

武藤さんは学生時代の2014年4月より、当実験所の町田龍一郎特命教授のもとでカワゲラ目の比較発生学研究を行っています。今回はこれまでの研究成果を「キタカワゲラ亜目の比較発生学:日本産カワゲラ類全9科の卵構造および胚発生過程(昆虫綱・カワゲラ目)」と題してポスター発表を行い、系統学的な議論の続くカワゲラ目において、菅平高原で採集した日本産全9科のカワゲラを対象とした胚発生過程の記載および比較検討を行いました。そして本群が多新翅類昆虫の一群であることを明らかにしたほか、キタカワゲラ亜目内の類縁関係の議論も行いました。

現在武藤さんは、これまでに発生学的知見のないカワゲラ目のもう一つの亜目、ミナミカワゲラ亜目の研究の実現に向けて準備を進めています。今後の研究の進展が期待されます。

なお、本研究の成果は Arthropod Systematics & Phylogeny 誌に掲載されています(本文はこちらオープンアクセスなのでどなたでもご覧いただけます)。