大明神寮の柿渋塗り

2022年4月26日、菅平高原実験所敷地内にて、登録有形文化財「大明神寮」の柿渋塗りを行いました。

大明神寮は、昭和40年(1965年)10月、当実験所の前身である東京教育大学理学部附属菅平高原生物実験所に宿舎として建てられ、長年のあいだ野外教育・研究を培ってきた建造物です。宿舎としての合理的な間取り、背後の根子岳・四阿山と一体となった美しい景観、地域の歴史を伝える重要な建物という点から、平成30年3月27日に登録有形文化財として登録されました。

当実験所では大明神寮の維持および保存を目的として、毎年一回、防虫効果や防腐効果があることで知られる柿渋を建物外壁に塗布しています。

この日は教職員、当実験所の研究室に所属している学生にくわえ、ボランティアスタッフ「菅平ナチュラリストの会」にもお手伝いいただき、感染症対策をしながら作業を行いました。集まったメンバー29名は手分けをして、約一時間半かけ30リットルの柿渋を壁面や屋根に塗りました。塗り重ねていくうちにつやが出て、太陽の光を受け輝く外観となりました。

当実験所では、地域の宝である大明神寮を大切に維持し、菅平高原の歴史を示す建築遺構として今後有効活用を図ることとしています。

なお、当日は信濃毎日新聞と上田ケーブルビジョンによる取材が行われ、翌日の信濃毎日新聞に掲載されました(「大明神寮 利活用目指し改修へ/学生ら 建物保存へ柿渋塗り」)。

【2022.5.2追記】4月28日、上田ケーブルビジョン「UCVレポート」で放送されました。

動画配信はこちら(約一年間公開)>> 登録有形文化財「大明神寮」 保全のために柿渋塗り 上田市菅平高原(上田ケーブルビジョン)

関連ページ(大明神寮のパンフレットがダウンロードできます)>> パンフレットダウンロード