開催報告|夏の自然観察会 ~初夏の草原と森の観察、そして滝へ~

2022年7月9日、菅平高原実験所にて、夏の自然観察会「初夏の草原と森の観察、そして滝へ」が開催されました。このイベントは当施設ボランティアスタッフ「菅平ナチュラリストの会」が企画しガイドを務めました。また、技術職員3名が当日のサポートを行いました。

これまで当施設では毎年夏、秋、冬の計3回、自然観察会を行っていましたが、ここ数年は新型コロナウイルス感染状況や当日の悪天候により実施することができませんでした。今回、観察会としては2020年2月以来の開催となり、申込受付開始から2日ほどで定員に達する盛況ぶりでした。

参加者は22名で、上田市近隣を中心に、なかには県外から足を運ばれた方もいました。今回はコロナ対策として菅平ナチュラリストの会のメンバー13名が分散し、1名のガイドが数名の参加者を担当するというやり方で実施しました。また、ガイドを目指して勉強中の「ナチュラリスト基礎講座」受講生たちもそれぞれのグループに入り、自然に関する知識を学んだりガイドのさまを見学したりしました。

観察会では絶滅危惧種であるツキヌキソウ、草原に咲く草花、草原から森林への移り変わり、野生動物、変形菌、菅平の地質についてなど、ガイドからのさまざまな解説とともに観察道を進みました。そして敷地奥の大明神の滝(通常非公開)へ到着すると参加者はその姿と清涼な風に歓声を上げ、記念写真を撮るなどしてくつろいでいました。

少人数のグループで案内するのは今回が初めてでしたが、参加者からは「ガイドとの距離が近く、気軽に質問ができてよかった」「説明が分かりやすかった」「じっくりと観察ができて贅沢な時間だった」といった喜びの声が多く寄せられました。

当日は天候にも恵まれ、参加者とガイド双方の笑顔があふれる一日となりました。

観察会後はスタッフで反省会を行いました。ガイドからは「参加者との交流が持てて楽しい時間だった」という意見があった一方、観察道でのペース配分などで課題もあがりました。

「菅平ナチュラリストの会」では今回得られた経験をいかし、秋の自然観察会に向けて準備を始める予定です。ぜひ次回も多くの方のご参加をお待ちしています。

なお、当日のようすは2022年7月10日発行の信濃毎日新聞に掲載されました。

関連ページ>> 菅平高原の自然を観察 小さな発見続々 上田市(信濃毎日新聞デジタル)