開催報告|サイエンスカフェ キノコ(菌類)の世界を探索しよう(上田市マルチメディア情報センター)

2022年10月15日、上田市マルチメディア情報センターで、サイエンスカフェ「キノコ(菌類)の世界を探索しよう」が開催されました。

この日は、幼稚園児、小学生、中学生の皆さんを含めて、33名の参加がありました。晴天に恵まれ、この季節にしては予想外の夏のような日で、皆で三郎川親水公園に出て地面や倒木の上、落ち葉の合間などでキノコを探しました。

若い皆さんは背丈が地面に近いこともあってか、次々にキノコを見つけてくださいました。とてもキノコに詳しく大人顔負けのキノコ博士予備軍の小学生もいて、皆さん感心されていました。

野外観察の時間をたっぷりとった後に、持ち帰ったキノコを机の上に広げて、似た者同士をまとめてグループ分けをしました。いつもは多いキシメジ科やベニタケ科が少なく、フウセンタケ科のキノコが大発生していたのが印象的でした。

色とりどりで、様々な形をしたキノコの多様性を理解したのち、倒木や落ち葉の分解や、植物と栄養の交換をする共生など、キノコや菌類の自然界での働きについても考えました。最後に、大学院生の前川直人さんが腐りかかったキノコに寄生するカビのお話をし、須川元さんが昆虫を殺して生えてくる冬虫夏草についての解説をしてくれました。

いつもながら菅平ナチュラリストの会の皆さん、ナチュラリスト基礎講座受講生の皆さんが下見をして危険な箇所をチェックしたり、子供たちに目を配ったりと、助っ人として大変活躍してくださり、安心してキノコの世界に没頭することができました。皆さんお疲れ様でした。

文・出川洋介

野外観察のようす
採集したキノコたち
大学院生による解説