開催報告|SDGsフォーラム in 信州上田「みんなで捉えろ!気候変動と生物多様性」

【2024.2.28追記】当日のようすについて、2024年2月27日放送の上田ケーブルビジョン「UCVレポート」で紹介されました。

2024年2月23日、サントミューゼ大ホールにて【SDGsフォーラム in 信州上田「みんなで捉えろ!気候変動と生物多様性」】が開催され、現地362名・オンライン186名 あわせて548名の方にご参加いただきました。

冒頭に、浜田崇氏(長野県環境保全研究所・主任研究員)による開会の挨拶があり、本フォーラムの趣旨説明が行われました。

続いて、共催者である山岳科学センター長の津村義彦(生命環境系・教授)、長野県環境保全研究所長の真関隆氏からそれぞれの研究機関および講演者についての紹介がありました。

浜田崇氏(長野県環境保全研究所)
津村義彦(筑波大学山岳科学センター長)
真関隆氏(長野県環境保全研究所長)

午前の講座では、”まだまだ知らない気候変動のお話”をテーマに4名の登壇者からご講演をいただきました。

廣田充(生命環境系・教授)からは、「気候変動入門:私たちはどうなる?どうする?」のタイトルで観測データ等を基に地球温暖化(地球沸騰化)の現状と課題について、ご講演いただきました。

廣田充(筑波大学山岳科学センター・教授)

続いて、栗林正俊氏(長野県環境保全研究所・研究員)から「信州の気候はどう変化?」のタイトルで、信州地域における気候の移り変わりと今後予測される未来の可能性について、堀田昌伸氏(長野県環境保全研究所・研究員)から「みんなの情報で将来の気候変動からライチョウを守る!」のタイトルで気候変動によるライチョウの生息環境等への影響について、ご講演いただきました。

栗林正俊氏(長野県環境保全研究所・研究員)
堀田昌伸氏(長野県環境保全研究所・研究員)

午前の講座の最後は、高橋聖氏(信州大学繊維学部3年)から「信州の味噌からみえる気候変動の影響」のタイトルで、近年の気候変動が味噌作りにどのような影響を及ぼしているか、長野県内の味噌屋さんのヒアリング結果を基にご講演いただきました。

高橋聖氏(信州大学繊維学部3年)

午後の講座では、”生物多様社の育て方~人と自然が共生する信州上田~”をテーマに2名の登壇者からご講演をいただきました。

田中健太(生命環境系・准教授)からは、「上田の身近な自然の魅力~高原・ため池・山城の草原再生~」のタイトルで、歴史の古い草原が持つ何ものにも代え難い環境価値について、ご講演いただきました。

田中健太(筑波大学山岳科学センター・准教授)

藤川宏氏(キリンホールディングス㈱・執行役員 CSV戦略部長)からは、「シャトー・メルシャン椀子ヴィンヤードにおける生物多様性と『30by30』」のタイトルで、上田市にある「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー/ヴィンヤード」における事業や取り組みが及ぼす自然環境への好影響について、ご講演いただきました。

藤川宏氏(キリンホールディングス㈱・執行役員 CSV戦略部長)

最後に、上田市環境衛生協議会から閉会挨拶があり、フォーラムは盛会のうちに終了いたしました。

大ホール前のホワイエでは、”<企画展示>五感で知る自然からのサイン~研究所が紡ぐ糸~”と題し、長野県環境保全研究所と筑波大学山岳科学センターによる展示が行なわれました。展示内容は、植物標本、気象観測、蝉抜け殻、雷鳥関係、菌類標本、昆虫写真、味噌玉、木登り道具など多岐に渡っており、会場へお越しいただいた多くの皆さまが熱心に鑑賞する姿が見られました。

熱心に展示を鑑賞する来場者

午前と午後の最後にそれぞれ設けられた質問タイムでは、会場とオンライン上からたくさんの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われ、関心の高さがうかがわれました。なお、今回寄せられた質問については、回答を整え次第、後日公開することも検討しております。