お茶の水女子大学実習利用報告書より

2024年9月17日~20日、お茶の水女子大学植物生理学実習が菅平高原実験所で実施されました。提出された実習利用報告書の公開許可に基づき、一部抜粋して報告します。

実習名:植物生理学実習

担当教員:岩崎 貴也(お茶の水女子大学 基幹研究院自然科学系 講師)

受講人数:15名(学部学生)1名(大学院生)

●実習・セミナーの内容

1.実験所内の草原や森林を活用し、植物の生態・多様性について群集生態的な観点から学ぶことを目的とした。まず、植物の種多様性について学ぶために、採集と押し葉標本の作製を行った。さらに、遷移段階の異なる草原やアカマツ林、落葉広葉樹林で植生調査を行い、統計解析ソフトを用いたデータ解析も行うことで、遷移に伴って植物群種がどう変化するかについて学んだ。最後には、この実習で得られた成果について班ごとに発表を行った。

2.1日目は100種以上の植物について採集と押し葉標本の作製を行い、菅平高原の様々な植物種について学んだ。2日目はアカマツ林と落葉広葉樹林で調査プロットを設置し、植生データを取得した。3日目午前は実習室でコンピュータを用いた解析を行うことでプロット間での種多様性や群集組成の違いを明らかにした。また、3日目午後は菅平湿原で植生の観察を行った。最終日にはプレゼン発表と議論を行うことで、全員の理解を大きく深めることができた。

実験所内の森林での調査の様子

(写真提供/岩崎貴也講師)

●菅平高原実験所を利用した感想など

毎年お世話になっていますが、今年も実験研究棟、宿泊棟ともに綺麗にかつ使いやすく整備してくださっていたおかげで、快適に実習を行うことができました。植物相データを実験所のHPで公開してくださっていたのも大変助かりました。また、菅平湿原への送迎もご対応くださったおかげで、実験所外での観察もすることができ、多くの学生が貴重な経験をすることができました。本当にありがとうございました。