柿渋の仕込みを実施

【2022.11.21追記】11月18日、この日に仕込んだ柿渋の絞り作業を行いました。>> 柿渋の絞り作業を実施

2022年9月23日、菅平高原実験所にて、昨年に引き続き柿渋の仕込みを実施しました。

菅平高原実験所では、登録有形文化財「大明神寮」の柿渋塗り作業を信州大学の土本俊和先生、梅干野成央先生にご指導いただき、10年以上にわたり実施してきました。例年柿渋は市販品を購入しておりますが、昨年はじめて自作での生産も試行してみようと、かつて柿渋作成の経験がおありの菅平ナチュラリストの会の小林利春さんに師匠となっていただき、多くの方々のご協力のもと柿渋の仕込みを行いました。

昨年の柿渋は経過観察中ですが、いくつかの反省点を踏まえて、今年も新たに5樽の仕込みを実施しました。シルバーウィーク中のあいにくの雨天となりましたが、午前中に小林さん、当実験所技術職員2名、教員1名、学生2名とともに、小林さんのお知り合いで千曲市戸倉にお住いの小松さんより、樹齢80年余のマメガキの木2本から、やや色づきかけたマメガキをコンテナ5杯分、枝葉付きで譲っていただき収穫をしました。

午後からは当実験所のガレージにて、ナチュラリストの上原さん、ナチュラリスト基礎講座受講生の畑田さん、吉澤さん、渡邊さんにご参加いただき、まず、マメガキの実を枝葉からとりはずし、一つずつ丁寧にヘタ取りの作業を行いました。この後、手回し粉砕機と今年の春に味噌仕込みに携わる方から安価に譲っていただいた強力なミキサーを用いて、マメガキの実を細かく砕き、少しずつ条件を変えながら5つの樽に仕込みました。吉澤さんからはお庭の渋柿をコンテナいっぱいにご提供いただき、部分的に渋柿とマメガキを配合したものも仕込みました。

この後この状態で熟成を続け、雪が降る直前ぐらいになったらこれを絞り、ポリタンクに移して、1年半から2年ほど熟成させます。仕上がりをご期待ください。ご協力くださりました皆さま、大変ありがとうございました。

文・出川洋介

大明神寮についてはこちら>> 登録有形文化財 大明神寮