開催報告|冬の自然観察会 ~冬の生き物たちと大明神の滝~

2023年2月4日、菅平高原実験所にて、冬の自然観察会「冬の生き物たちと大明神の滝」が開催されました。このイベントは実験所ボランティアスタッフ「菅平ナチュラリストの会」(以下、ナチュラリスト)が企画しガイドを務め、技術職員2名がサポートを行いました。

今回、長野県内の新型コロナウイルス感染状況をふまえて定員を減らし、事前にお申込みいただいた15名が参加しました。前回の秋の観察会と同様に少人数グループとし、11名のナチュラリストが分散して間隔をあけて出発しました。ガイドを目指して勉強中の「ナチュラリスト基礎講座」受講生も同行しました。

この日は快晴で風もほとんどなく、観察会にはちょうどよい天候となりました。前日に雪が降らなかったので、雪上には動物の足跡がたくさんついていました。リス、テン、ウサギ、キツネ、イノシシの足跡を観察し、参加者は動物の息づかいを感じていました。

他にも、樹皮についた地衣類、オニグルミやヤマウルシの冬芽、ヤドリギの果実、クマの爪痕がのこるアカマツなど、様々なものを観察しながら進みました。そして一時間ほどかけて、敷地奥の大明神の滝(通常非公開)に到着しました。

厳しい菅平の寒さで滝は凍りついていましたが、かすかに水の流れ落ちる音が聞こえました。厚い氷は淡い水色で美しく、参加者は感動したようすで記念写真を撮っていました。

滝からの帰り道も、樹木や雪上の種子などを観察しながら歩きました。参加者からは、「たくさん説明してもらえて楽しかった」「凍った滝が見られて嬉しかった」といった感想が寄せられました。

今回、冬の観察会としては3年ぶり、コロナ禍になって以来の開催となりました。積雪があることで夏や秋とは状況が異なり、安心、安全のためにナチュラリストは実施方法について検討を重ねてきました。その結果、参加者とガイドの笑顔あふれる観察会とすることができました。

次回は夏の自然観察会を予定しています。多くの方のご参加をお待ちしています。