母親が経験する実効性比はハダニにおける息子の代替繁殖戦術の発現を調節する

筑波大学山岳科学センターの佐藤幸恵助教(生命環境系)、フローニンゲン大学のMartijn Egas教授、ウィーン大学のPeter Schausberger教授の研究グループが、ナミハダニの繁殖戦術における母性効果に関する研究成果を発表しました。

雌をめぐる雄間競争が激しいナミハダニでは、雄の代替繁殖戦術が見られ、日齢や周囲の雄密度といった自身の状態や環境が繁殖戦術に影響を与えることは知られていましたが、それに加えて、母親が経験した性比といった社会環境も、息子の繁殖行動に影響を与えることを見いだしました。

タイトル:The operational sex ratio experienced by mothers modulates the expression of sonsʼ alternative reproductive tactics in spider mites(母親が経験する実効性比はハダニにおける息子の代替繁殖戦術の発現を調節する)

著者名:Y. Sato, M. Egas, and P. Schausberger

掲載誌:Behavioral Ecology and Sociobiology

公開日:2023年8月22日

DOI: 10.1007/s00265-023-03370-2

筑波大学プレスリリース>>母親が経験した社会環境が息子の繁殖戦術に影響を与える